Author:だい
大阪で、日本軍「慰安婦」問題のことを考え、行動しています。
イアンフ・アクション・オオサカ、もりナビ(守口から平和と民主主義を考える会)の主催者のひとり。日本軍「慰安婦」問題・関西ネットワーク、子どもたちに渡すな!あぶない教科書 大阪の会所属。
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大阪府教育庁あて「教育の中立と独立を政治から守るための質問書」とその経過
私たちは11月20日に大阪府教育庁あて要望書を提出した後、以下の内容で質問書を提出しました。
大阪府教育委員会教育長 酒井 隆行 様
教育の中立と独立を政治から守るための質問書
既に、教育の中立と独立を政治から守ることを求める要望書を貴教育委員会教育長に署名を添えて、11月20日に提出していますが、さらに、以下の質問書を本日提出いたしますので、2018年12月20日までに、文書で回答をお願いします。
合わせて、文書回答を説明する場を設定していただくことも要請します。
質問1 2018年10月12日の大阪府議会の教育常任委員会で原田亮府議会議員(自民)が「記事で書かれているのがほんとうならば、大問題である」という質問に対して、舛田千佳小中学校課長が共同通信の「記事にある授業の内容が事実であるならば不適切である」と答弁されています。大阪府教育庁は、共同通信のどの内容がどういう点から不適切なのかを具体的に明らかに示してしてください。
質問2 2018年10月16日の大阪府議会の教育常任委員会での西田薫府議会議員(維新)の「こういった授業が他の小中学校でも行われていないか調査すべき」との質問に対して、「各学校において、歴史的事象を一面的にとらえるなどの不適切な指導がないか、市町村教育委員会に調査・把握・指導したい」と舛田小中学校課長が答弁されています。
10月16日以降、大阪府教育庁は具体的にどのような内容の調査を、電話・文書も含め行ったのかを明らかにしてください。その調査結果とその後の「指導」内容を公開してください。
質問3 ILO・ユネスコ「教員の地位に関する勧告」では、教員の自主性を尊重するために「教員の権利及び責務」61項、63項(注1)が規定されています。
上記質問1.質問2に係る大阪府議会での大阪府教育庁の応対は、この項の規定に反していると考えますが、「教員の地位に関する勧告」61項、63項を今後は遵守されるかどうか、大阪府教育庁としての見解を明らかにしてください。
質問4 戦争における加害の歴史的事実を隠す教育こそ一面的指導というべきです。舛田小中学校課長が「不適切」と答弁したことは、戦前戦中、国家が教育を支配し、子どもたちを戦争にかりたてたことへの反省から、教育の中立と独立を守るために制定をみた教育基本法第16条(注2)に反していると考えますが、大阪府教育庁としての見解を明らかにしてください。
(注1)VIII 教員の権利及び責務 職業上の自由
61 教員は、職責の遂行にあたって学問の自由を享受するものとする。教員は、生徒に最も適した教具及び教授法を判断する資格を特に有しているので、教材の選択及び使用、教科書の選択並びに教育方法の適用にあたって、承認された計画のわく内で、かつ、教育当局の援助を得て、主要な役割が与えられるものとする。
63 いかなる指導監督制度も、教員の職務の遂行に際して教員を鼓舞し、かつ、援助するように計画されるものとし、また、教員の自由、創意及び責任を減殺しないようなものとする。
(注2)教育基本法
第16条 「教育は、不当な支配に服することなく、この法律及び他の法律の定めるところにより行われるべきものである」
2018年12月6日
平井さんへの攻撃を許さない市民有志4人
原田府議は政府見解を教えなかったら一面的だと主張したのではありません。日本軍「慰安婦」問題を授業で取り上げることそのものの是非を問題にしたのです。そして府教委は一面的だと限定をつけることなく「不適切」としたのです。(10月22日の議会のやり取りはインターネットでも公開されています。)
そこで私たちは回答1に対して、12月25日に以下の再質問状を提出しました。
また回答2に対して、1月10日に以下の質問状を提出しました。
大阪府教育委員会教育長 酒井 隆行 様教育の中立と独立を政治から守るための質問書〈再〉10月20日にいただいた回答書について、質問1についてはあきらかな事実誤認があると判断せざるを得ないため、改めて質問します。2018年10月12日の大阪府議会教育常任委員会において、原田亮府議会議員(自民)は「記事で書かれているのがほんとうならば大問題である」と質問し、桝田千佳小中学校課長は共同通信の「記事にある授業の内容が事実であるならば不適切である」と答弁しています。しかし10月20日の回答では、「議会により、慰安婦の扱いについて、一面的な指導をしているように読み取れるという指摘」があったから「一面的な指導の事実があれば、『不適切である』と回答しました」とあります。これは明らかな事実の誤認です。原田議員は「一面的な指導があった」と指摘したわけではなく、また「軍や官憲によるいわゆる強制連行を直接示すような記述は見当たらなかった」という政府答弁書を取り上げなかったことを問題にしたのでもありません。授業で日本軍「慰安婦」問題を取り上げたことそのものを問題にしたのです。そして桝田課長は「一面的な指導の事実があれば」という限定をつけることなく、記事の通りの授業内容であれば「不適切」と回答したのです。私たちは、記事にある授業の内容が事実であっても何の問題もなく、むしろこのような授業は推奨されるべきものと考えます。このことを踏まえ、以下を質問します。【質問】桝田課長は「記事にある授業の内容が(事実であるならば)不適切である」と回答しました。「記事にある授業の内容」のどの部分が、どのような理由から不適切だったのでしょうか。記事の不適切な箇所を具体的にあげ、その理由を説明してください。2018年12月25日平井さんへの攻撃を許さない市民有志4人
大阪府教育委員会教育長 酒井 隆行 様教育の中立と独立を政治から守るための追加質問書12月18日の大阪府議会教育常任委員会の中で、桝田小中学校課長は、「どのような教材を用いるか・・・・は、学校長の職務」と述べられています。一方、12月20日の私たちの質問書(12月6日)への回答では、「国の通知文に則って行っており、当然、ILO/ユネスコの勧告を遵守しております」とも府教育庁として言明されておられます。「当然遵守しております」と回答された「教員の地位に関する勧告」の61項には、「教員は、職務の遂行にあたって学問の自由を享受するものとする。教員は、生徒に最も適した教具及び教授法を判断する資格を特に有しているので、教材の選択および使用、教科書の選択ならびに教育方法の適用にあたって、承認された計画の枠内で、かつ、教育当局の援助を受けて、主要な役割が与えられているものとする。」(文科省仮訳)とされております。学習帳など必要とされた補助教材の届出や、「学校における補助教材の適切な取扱いについて(文科省通知)」(2015年3月)の補助教材の取り扱いの留意点についてを監督する点は学校長の職務でありますが、日々の授業の教授法や教育方法の適用や使用する教材の選択は「児童の教育をつかさどる」教諭の職務ではないでしょうか。また、校長の監督するという職務についても、「教員の地位に関する勧告」の63項には、「いかなる指導監督制度も、教員の職務の遂行に際して教員を鼓舞し、かつ、援助するように計画されるものとし、また、教員の自由、創意及び責任を減殺しないようなものとする。」とされています。文科省通知においても「各学校における有益適切な補助教材の効果的使用を抑制することとならないよう,留意すること」と指摘されているところであります。以上のことからすると、「どのような教材を用いるかは学校長の職務」との教育庁としての見解では、教員の重要な役割や、校長の監督という職務の在り方について全く触れられておらず、府議会でのこの回答が独り歩きする危惧を感じざるをえません。教員の重要な役割や、校長の監督という職務の在り方にも言及した教育庁としてのご回答を求めます。2019年1月10日平井さんへの攻撃を許さない市民有志4人
上記2つの質問書に対しては、私たちが府教育庁と交渉を持った2019年1月23日付で以下の回答がありました。これについても残念ながら見るべきものはないと判断せざるを得ません。
この経過を元に、回答のあった当日、大阪府教育庁交渉を行うことになりました。





